ユビキタス社会の防災対策
～ICタグ情報を活用した下水道災害復興～
下水道事業は災害発生に際して、被災し一時的に停止した機能を迅速に復興して、下水道サービスを供給する使命があります。
災害復興を効果的かつ迅速に進めるため、施設情報を整理し活かしきるための課題として次の事項があると考えます。
・現地作業の効率化（施設位置ナビゲーション、対象施設の識別、被災情報の取得登録）
・施設被災情報の確実な整理（現地調査情報と施設管理データベースの連携）
・復興業務の用途に応じた施設情報の一元化（被災前の施設台帳/施設被災情報/施設復興計画図書など）これらを統合するのが、「インテリジェントマンホールシステム」です。
本システムは、下水道マンホール蓋に埋め込んだICタグにデータ（位置データ、施設情報等）を格納し、ICタグリーダ（新規開発品）を経由して携帯電話機等の端末に直接データを表示させることで、緊急時の現場にて必要となる情報を迅速に得ることができます。
また、自治体が保有するGIS（Geographical Information Systems：地理情報システム）とリンクすることで災害復興時に必要とする埋設物の施工図面や航空写真地図等のダウンロードが現場で可能となり、GISの高度利用を図ることができます。下水道の普及が進んだ現在では、都市部の道路にほぼ一様にマンホールが設置されており、ここに位置情報や周辺情報を持たせることでユビキタス社会に向けたインフラ整備にも寄与できるものと考えております。
http://www.bitcorn.co.jp/
