家庭用給湯システム「太陽熱集熱器対応型エコキュート(仮称)」の共同開発・販売について
~“空気の熱”と“太陽熱”、2つの再生可能エネルギーを利用した給湯システム~
平成21年7月27日
東京電力株式会社
株式会社デンソー
矢崎総業株式会社
東京電力株式会社(取締役社長:清水 正孝[しみず まさたか]、本社:東京都千代田区)、株式会社デンソー(取締役社長:加藤 宣明[かとう のぶあき]、本社:愛知県刈谷市)、および矢崎総業株式会社(代表取締役社長:矢崎 信二[やざき しんじ]、本社:東京都港区)は、このたび、エコキュート※1とソーラーシステム※2を組み合わせた家庭用給湯システム「太陽熱集熱器対応型エコキュート(仮称)(以下、本システム)」を共同開発いたしました。
本システムは、主に新規戸建住宅のお客さまを対象として、平成22年2月より、矢崎総業株式会社が販売を開始(販売価格・販売目標未定)する予定です。
本システムは、夜間に“空気の熱”を利用してお湯を作り出すエコキュートと、昼間に“太陽熱”を利用して効果的にお湯を作り出すソーラーシステムの2つの機器を組み合わせた給湯システムです。また、天候予測により1日の“太陽熱”の集熱量を高精度に計算する機能と、ご家庭に応じた1日の給湯使用量を学習する機能も搭載することで、効率をエコキュート単体の「年間給湯効率※33.1」から「年間システム効率5.0程度※4」に向上させるなど高効率化を実現しております。
これにより、ご家庭で給湯用に消費されるエネルギーの約8割を再生可能エネルギーでまかなうことが可能となることから、従来の燃焼式給湯器のみを利用した給湯と比較して年間約7割のCO2排出量(年間 約0.86トン- CO2/戸)の削減効果※5を見込んでおります。
<本製品の主な特長>
○“空気の熱”と“太陽熱”、2つの再生可能エネルギーをベストミックス
○「天候予測機能」と「給湯使用量学習機能」によってムダなエネルギー利用を抑制
○「風呂熱回収機能」により排熱エネルギーを有効利用
3社は、再生可能エネルギーの利用拡大を通じた低炭素社会の実現に向け、戸建住宅分野における本システムの普及に取り組んでまいります。また、今後は、集合住宅向けのシステム開発についても検討を進めてまいります。
なお、本システムは販売に先立ち、平成21年7月29日(水)から東京ビッグサイトで開催される「エネルギーソリューション&蓄熱フェア '09」および、平成21年8月13日(木)からTEPCO銀座館において、本システムの模型を展示のうえご紹介いたします。
以 上
※1:エコキュート
「エコキュート」とは、電力会社・給湯機メーカーが使用している「自然冷媒(CO2)ヒートポンプ給湯機」を総称する愛称。
※2:ソーラーシステム
ソーラーシステムとは、太陽熱を集める集熱器と、貯湯タンクが別置きであり、集熱器で加温した熱媒体を循環させて貯湯タンクの水と熱交換することによって蓄熱する間接加熱方式のシステム。
なお、太陽熱温水器とは、集熱器と貯湯タンクが一体となり、貯湯タンクの水を直接集熱器で加熱する直接加熱方式の機器。
※3:年間給湯効率(APF)3.1
年間給湯効率とは、JRA4050:2007Rで定められた年間給湯効率評価基準 に基づき、お客さまの使用実態を考慮に入れた給湯効率を示すために、一年を通して、ある一定の条件のもとにエコキュートを運転した時の、単位消費
電力量あたりの給湯熱量を表した数値。なお、APFはAnnual Performance Factor of hot water supplyの略。
年間給湯効率=1年間で給湯に使用する熱量/1年間で使用するエコキュートの消費電力量
※4:年間システム効率5.0程度
年間システム効率とは、JRA4050:2007Rで定められた年間給湯効率評価基準に基づき、一年を通して、ソーラーシステムからの集熱量などを含めて、ある一定の条件のもとに本システムを運転した時の、単位消費電力量あたりの給湯熱量を表した数値。なお、4m2の集熱器を真南に設置(東京電力受け持ち地域)した場合の太陽熱の集熱量からシミュレーションにより試算した値であり、設置する地域・集熱器の面積・方位・傾斜角などの条件によって変動。
年間システム効率=1年間で給湯に使用する熱量/1年間で使用する本システムの消費電力量
※5:燃焼式給湯器のみを利用した給湯と比較して年間約7割のCO2排出量の削減効果東京電力株式会社試算。
詳細は東京電力株式会社のHPへ
http://www.tepco.co.jp/