国内外の遠征が続くハードな日々、
健康管理には気を使う
Q:長島さんは、バドミントンのシングルス世界ランキング4位(2018年8月現在)。
年間どれくらい試合をされていますか?
国際大会が年間4から5回ありまして、その間に日本選手権等に出場しています。月のうち1週間は遠征に出ている感じですね。先日も福岡で世界選手権の選考会に出場して、翌月はペルーへ。東京2020パラリンピックを前に、大会の開催頻度が高くなっています。
パラリンピック出場の選考レースは2019年から始まると見込んでいますが、そこで成果を出すためには、18年から強化しなければ。本番まであと2年ありますが、僕たち選手にとって準備期間は意外に短い。来年くらいから、遠征、遠征のハードな日々になると思います。自宅にいるときも、職場でも、遠征先でも食生活含む健康管理は特に気を使っています。
睡眠もトレーニングのうち。食生活では1食で6品食べるように指導されています。
Q:現在30代後半。体力の衰えや健康管理の難しさを感じることは?
過去数年のデータを比較してみると、筋力や持久力はむしろ上昇しています。ただ、ケガをした時の回復力や、朝起きた時の疲労感は、昔とは違いますね。体調を崩す頻度も以前より多くなってきたので、自分でケアしていかなければと思っています。最近、低周波治療器を購入して、痛みのある部分に当てて、ケアするようにしています。
それからアスリートにとっては、睡眠もトレーニングのうち。7から8時間が理想ですが、仕事をしながらだと難しい。実際は6時間ぐらいですね。
Q:普段の食生活は、どうされていますか?
所属競技団体の栄養指導では「1食6品」食べるようにいわれています。主食、主菜、副菜2品、果物と乳製品ですね。身体を維持するために必要だといわれるのですが、正直、毎食それを達成するのは難しいですね。乳製品と果物は買ってくればよいので、極力毎朝晩摂るようにしています。それから運動直後は「ゴールデンタイム」といって、タンパク質や炭水化物を摂取すると筋肉の回復によいといわれていますので、練習の後には、プロテインなどを意識的に摂ったりしています。
一般的なキッチンは車いすを横付けして腰をひねった状態で作業
横移動も多くなり、体には負担
Q:「ウエルライフ」を使う前は一般的なキッチンで料理されていたとのこと。車いすに座ったまま一般的なキッチンでする大変な点は?
一般的なキッチンでよくあるのは、車いすがキッチンにぶつかってしまうので、キッチンに対して車いすを横付けしながらも、体はキッチンと向き合う姿勢になること。つまり、常に腰をひねった状態で作業するので、腰などへの負担が大きいんですね。材料を切って、コンロで火を使う時などの移動も、斜めに腰をひねりながらなので、動線が長くなります。
また、何か物を取る時もキッチンに車いすがぶつかるので、体だけを前のめりにするために座る位置をわざと浅くします。その時はひじかけをつかんで上半身をグッと持ち上げるので、腹筋も使うし、バランスも崩しそうになるので、長時間だとかなり負荷がかかります。
ウエルライフのよさとは
ウエルライフ」はケガのリスクが少なく、安心して使えるキッチン
Q:「ウエルライフ」を使っていて、一般的なキッチンと違う点は?
「ウエルライフ」は車いすでキッチン正面に向かってもひざ下がキッチンの中に入って作業ができるので、ふとした作業も簡単にできますね。ちょうどキッチンの真ん中にいれば、そこを拠点に皿を洗う、物を切る、火を使うという作業が移動も少なく、体に負荷なくできてしまいます。車いすに深く腰掛けて、普段通りの姿勢で作業できるのがいいです。
アスリートにとっては、日常のふとした動作が思わぬケガに通じることもあります。以前、知り合いの選手が遠征先で普段持たない重たい荷物を持った時に手首ひねってケガをし、試合に出られなくなったということがありました。そういったリスクはトレーニング中だけでなく普段の生活でも極力、減らしていきたいなと思います。「ウエルライフ」を使っていて、ケガのリスクを感じたことは、今のところないですね。